糖尿病教室
2015.11

糖尿病治療の基本は

1に食事、2に運動、3.4がなくて、5に薬剤


はじめに:

2003.8の厚生労働省の発表によりますと健診で糖尿病が疑われた数を統計処理すると国民成人の6.3人に一人が糖尿病だそうです。糖尿 の気がある人を加えると近い将来国民の4人に1人にもなるといわれています。(これは日本人の成人の1/3にも相当します)

近い将来、日本人の4人に1人が糖尿病です

1997

2002

近い将来

糖尿病

690万人

740万人

1000万人

糖尿病の可能性大

680万人

880万人

1500万人

合計

1370万人

1620万人

2500万人

・・・・・・・・私は医師として25年余ずっと糖尿病を中心の診療に携わってきました。

この糖尿病の増加の原因として、私たち日本人はもともと遺伝的に糖尿病になりやすい体質(空腹時はそれほど高くない血糖値が過食により高血 糖状態になりやすい体質)にある民族ですが、戦後になって(特に東京オリンピック以後)アメリカの余剰食料輸出政策によって日本に大量の食材が入ってきま した。結果として日本人の食事は急速に西洋化し、さらにはバブル飽食の時代、肥満などの生活習慣病が拍車をかけて多くなりました。

糖尿病と診断された方は多いのですが、昨年の統計では、治療を受けている人は40%であり、残りの60%は治療を中断したり拒否されていま す。その結果、1年間に糖尿病による失明者が約3500人、透析に踏み切る人は約13000人にも及び、医療費の税負担を増やしてきています。

・・・・・・・・

ズバリ!一言! 現代人の食生活には大胆な「革命」が必要なわけです。即ち日本国民全員が自らダイエットしましょうということです。

まず食に賢くなること。伝統の粗食の文化(古き良き日本文化)を引き継ぐことです。言い換えますとバカマスコミの提唱する間違った食生活・ 民間療法(みのもんた症候群)に私たちが安易に騙されないような最低限の食の知識を持つということが大切なのです。

よくマスコミは日本の医療は「薬づけ」と評します。たしかに専門的知識のない医者にかかれば危険きわまりないお薬だって出されるのは事実で す。しかし本物の専門医*の管理の元では、飲みあわせという理論に基づいている ので、少しくらい多くのお薬を処方されて飲んでも、健康を害することはありません。最近の健康食品のブームの粗悪食や粗悪薬を飲むのに比べたらずっと安全 なのです・・・・ここのところを誤解しないで糖尿病レクチャーを続けます。


NEW!! 糖尿病の 診断・治療に関するページ作者の本音のホンネ

このページ作者は糖尿病学会の診断基準に以下の理由から反対です。

糖尿病は何故治療するのか?何故治療しなければならないのか?

それは血糖値を下げること。その結果として3大合併症といわれる「網膜症」「腎症」「神経症」を未然に予防する、もしくは進行を遅くすると いうように私は学校や教室で教えてきました。しかしながら、命に関わる合併症である「心筋梗塞」「狭心症」「脳梗塞」などの大血管障害は、むしろ糖尿病の 診断基準で言うと、境界型糖尿病もしくは75gOGTTという検査でのみ発見されるであろう食後高血糖状態など早期の状態から進行してゆくのです。

国民皆医療保険制度の日本では、「糖尿病」と診断されて初めて治療が行われるのです。確かに「網膜症」「腎症」「神経症」という細小血管を 中心とした合併症は防ぐことができるかもしれません。しかし生命予後に関わる病態の治療には保険診療が認められていないのも現状です。

糖尿病学会は脳天気学者の集まりです。あるEBMによりますと心筋梗塞で救急病院を受診した患者さんを調べてみたら、30%が糖尿病。残り の30%も境界型糖尿病であったそうです。コレステロールや中性脂肪の異常は40%にすぎず、このことは今までの常識を覆してしまうかもしれません。この ように前糖尿病状態に早期介入することで膵臓のランゲルハンス島のB細胞を守ることが大血管症を防ぐ唯一の方法です。

心筋梗塞発症患者の2/3が糖尿病であったということは、早期糖尿病あるいは前糖尿病(境界型)の治療をコレステロールの治療に優先させな ければならないことなのです。ですから糖尿病の診断基準を厳しくすることよりも、前糖尿病状態を保険適応にするべく厚生労働省のホワイトカラー連中に糖尿 病学会として圧力をかけるべきなのです。

どうせ厚生労働省のホワイトカラー連中は、医薬品業者や医療機器業者への天下りを考えているか業者から○○をたっぷりもらっているので、毒 物であるマーガリンの禁止さえできないのです。アスベストもみ消し事件だけじゃあない・・・国民の命と安全を守れない官僚なんて要りません。学生時代、他 人より多少お勉強はできたかもしれませんが、日本国民に対して奉仕できない公務員は有害寄生虫にすぎません。

というわけで、一個人の医者よりもお偉い教授先生さまたちが学会レベルで、国家にもの申す以外に国民を守る方法はありません。境界型糖尿病 の保険診療を一刻も早く認めさせることによって将来の透析患者さんや寝たきり患者さんが何人減ることでしょう?結果として医療費も安くなるのです・・・・ 官僚たちは、日本人をわざと重病にし向け、医療費が上がれば個人負担を増やし、そのことで診療を受けさせないように苦しめる。これじゃあどこかの独裁国家 と同じです。

折角、東大出ても保身だけしか考えられないのって、あ寂しいですね。


糖尿病の診断基準とは?

H11年の改訂箇所は

1)今後IDDM(インスリン依存性糖尿病)とかNIDDM(インスリン非依存性糖尿 病)という旧来の表現は使わないこと。1型糖尿病、2型糖尿病と表現する。

2)空腹時血糖126mg/dl以上、もしくは食後(随時)血糖が200mg/dl以 上は糖尿病と診断する。

日本人では120mg/dl以上では糖尿病が多く、これ以下で境界型の糖尿病が見られ る。ですから、空腹時126という数値は甘い。

3)HbA1cが初めて診断に用いられ6.5%以上を糖尿病と診断する。

4)正常血糖とは空腹時110mg/dl以下で食後血糖が140mg/dl以下であ る。

その他にもわずかに改正点があります


脱線してはいけませんので、ここからは患者さん向けのレクチャーです

糖尿病健診について

1997年10月に初の全国調査が行われ、有症率、合併症の把握さらに危険因子の推定や治療対策に当たる予定。すでに1996年4月から老 人保健法による基本健康診査の中で、糖尿病に対する検診方法が従来と比較して大きく改良されている。・・・・・らしい。後手後手に回っているとしか見えま せんがねえ。


糖尿病と気がつくとき


糖尿病の症状は一般に「疲れやすい」、「だるい」、「お腹がすく」、「のどがかわく」、「排尿回数が多い」などと言われていますが、この様な症状はかなり糖尿病が悪くなった時に見られるものです。糖尿病の早期の人の大部分は症状らしい症状はみられ ず、たまたま会社検診、老人病検診や人間ドックで見つかるのです。従って「糖尿病があります」と言われても痛くも痒くもなく実感に乏しい。それ故に医療機 関受診、精密検査、治療を受ける人は少ないのが現状です。先にあげた糖尿病の症状がある人はかなり重症であることに注意して下さい。有名なインポテンツ も、実際には多くはなく、かなり進行した状態に見られるといえます。


糖尿病のしくみ


では、何故糖尿病になるのか?

糖尿病では膵臓で作られるインスリンの量と働きが不十分とな り、血糖値が上がります。その結果、毎日食ベる食品の栄養素がからだの中でうまく処理されなくなり、特に糖分や脂肪分の代謝に異常がおこり、血液中のブドウ糖は多いのに、からだにとっては栄養失調の状態になります。この状態が長く続く といろいろな合併症(細小血管症)が静かに静かに進行してゆきます。


膵臓の知識


膵臓はお腹の中、胃袋の後で背骨の前にある為からだの外からは直接触れることはできません。重さにして150グラムほどの臓器で主に膵液と言う消化酵素を 小腸内に出しています(外分泌機能)。一般的には「酒を飲み過ぎて膵臓を悪くした」と言われる所ですがもう一つ大切な作用があります。仮にこの臓器を豆餅に例えると餅に相当する膵臓の中には、豆にあたるランゲルハンス島という場所があり、そこ のB細胞からインスリンというホルモンが血液中に分泌されています(内分泌機能)。糖尿病はこの膵臓の中のランゲルハンス島の中のB細胞だけが悪くなっておこる状態であり、一般的にはあまり「糖尿病だ から膵臓が悪い」とは言いません。要するにインスリンの量や質が不十分になって起こるのが糖尿病です。


インスリンの知識


膵臓のランゲルハンス島にあるB細胞はインスリンを作り、健常人では食事や運動により変化する血糖の値に応じて、たくさん出したり少なく出したりして常に 血糖を一定の濃度に保つよう働いています。このようにインスリンの働きは血糖を下げることであり、従ってインスリンが多ければ低血糖になり、少なすぎれば 高血糖となります。このことから血糖が高い状態が特徴である糖尿病は・・・・・・インスリンが少ないと 考えられます。

最近の知見で、日本人は遺伝的に欧米人に比べB細胞の機能が弱くて、インスリン生産力が弱い。これに対して欧米人はB細胞の機能は強いが、 インスリンが末梢で利用しにくく、インスリン抵抗性が強い(HOMA-R)ということがわかってきました。

このように、日本人はインスリンが遅延過剰分泌型となることから食後過血糖になる。結果としてメタボリックシンドロームに繋がってゆくこと になります。


糖尿病の人と健康な人


膵臓のインスリンと血糖値の関係を理解した上で、糖尿病と健康な人との違いに ついて説明しましょう。決定的な違いはそのインスリンの出方(分泌のされかた)にあり、その結果として血糖値の変動に差が生じます。糖尿病の診断に欠かせ ない検査に糖負荷試験というのがあります。朝絶食で濃い砂糖水を飲まされて 2、3時間に亘って血を採られた経験がある方も居られると思いますが、あの検査です。

つまり砂糖水を飲むと胃で消化され、小腸から吸収されて血液の中に入り血糖となります。すると血糖の濃度が上がろうとしますが、すぐに膵臓 からインスリンが出て、血糖値を上がらない様に調整します。その結果健康な人では血糖は1時間しても2時間してもほとんど100mg/dl前後の濃度に留 まり、変動はおこりえません。

一方、糖尿病の人は同じ検査をしても膵臓からのインスリンが直ちに出ない為、血糖はどんどん高くなり、1時間しても2時間しても健康な人と同じ血糖値には 下がってきません。糖尿病の重症度によって砂糖水を飲んだ後の血糖値は大きくちがってきます。軽い人では200mg/dlから、重い人では 500mg/dl以上にもなってきます。このような違いを利用して糖尿病の重症度診断をしているのです。

最近では、代謝症候群、食後高血糖など大血管症の診断に75OGTTが用いられていますので、比較的軽い糖尿病の診断に用いる検査と理解し て良いでしょう。

注意:糖負荷試験は空腹時血糖値が200mg/dl以上の場合には敢えて行わないのが普通で す。ハッキリ診断がついた糖尿病には糖負荷試験は必要ありませんし、しっかり糖尿病のコントロールができている患者さんの血糖をあえて乱す必要もないわけ ですから。


以上の検査の為に砂糖水を使いましたが、毎日の食生括においても全く同じ事が起きている訳で、1日24時間にわたって血糖の変化を見てみる と、健康な人では朝、昼、夕食と間食にどんなに沢山食べてもその都度十分なインスリンが出て調整をす るので血糖は常に100m g/dl前後の濃度に保たれ、一日中変化がみられません。これに対して糖尿病では、各食事のたび に血糖は高くなり、一日中波うちながら高血糖が統いているのです。このような健康な人と糖尿病の人では身体のなかでは全く違う状態が一日中いや一 年中続いているのです。この違いが長年にわたっている事が大変問題であり後に述べる糖尿病の慢性合併症の原因となるのです。



血糖日内変動とは?

患者さんの中には血糖値に、異常なまでのこだわりを持っておられる人がいます。確かに気にす ることが悪いことだとは言いませんが、健常者に対して糖尿病の人の血糖値は変動幅が大 きいということで、空腹時の血糖値が高いということはコントロールが悪いということ につながりますが、食後血糖値(随時血糖値)だけが少し高いからといって一喜一憂することは、治療にとって有用とは言えません。

むしろ、以下のように日内変動(ターゲスプロフィルといいます)を一度調べることをお勧めし ます。不摂生をすればわずか3日目で、コントロールが最悪になった事例の日内変動模式図です。

インスリンの自己注射をされている人は、自己血糖測定もされているでしょうから、以下の図は よく覚えておきましょう。

健常者と糖尿病者の血糖日内変動の比較



尿糖と血糖の関係


昔から糖尿病といえば尿に糖がでる病気と言われており、尿糖が出なくなると糖尿病も治ったと思われがちでした。しかし既に述べた様に糖尿病は血糖値が高くなることが病気の本質であり、尿に糖がでることはおまけの出来事であります。一般 に血糖が高くなるとすべての人の尿に糖が出ますが、これには個人差が大きく、血糖が非常に高くなって初めて尿糖が出る人もあれば、逆に血糖はほとんど正常 値に近くても尿糖が多く出る人(腎性糖尿病といいます)もあります。従って最近は昔ほど尿糖にこだわらなくなりました。

とはいうものの尿糖が出ていた人が出なくなれば少しは血塘が下がったと考えられますし、逆に尿糖が出なくなっていた人に再び出はじめれば血 糖が高くなったと考えられます。このような判断には尿糖の検査は役にたちますが、正確には血糖検査をしなければ本当に糖尿病が良いのか悪いのかはっ きりしません。

というわけで、最近では尿検査といえば、微少アルブミン尿や尿中CPRのことで、尿糖検査は行わなくなりました。

以上の理由から、私は患者さんが尿テステープを用いるのを原則禁止しています。どうしても血糖値を知りたい人には後述のSMBGを勧めてい ます。


その他の検査

血中インスリン、尿中CPR、抗GAD抗体、インスリン抗体------専門医と相談して 行ってください

自己血糖測定の勧め:

SMBG(自己血糖測定)--------インスリン自己注射を行っている患者さんに対して血糖値の自己管理という啓蒙も兼ねて行います。グル テストエースなど使えばたった15秒で血糖値が測れます。


糖尿病のいろいろなかたち

前糖尿病への治療を勧めてきましたが、診断基準での糖尿病の分類に触れます。

同じ糖尿病という診断がついても詳しく見るといくつかの違ったタイプがある事に気が付きます。肥った人、やせた人、若い人、老いた人、肝臓 の悪い人、膵臓の悪い人、妊娠中の人など様々な状態に伴って糖尿病が見られます。これらを大まかに分類して、最近では1型糖尿病、2型糖尿病、その他の糖尿病に分類して呼んでいます。

1型糖尿病とは主に小中学生にみられる激しく発症する糖尿病でインスリンを使わなければいけないタイプのものです。2型糖尿病とは主に中高 年にみられる糖尿病で必ずしもインスリンは必要とせず、比較的軽い糖尿病といえるかもしれません。この型では遺伝的傾向が見られるのが特徴のひとつです。

その他の糖尿病は特殊な原因によっておこるものでホルモンの病気や膵臓切除した人などに見られます。大部分の皆さんは2型糖尿病に分類され ると思われます。

すなわち糖尿病という病気は膵臓からのインスリンが十分に出ない状熊ではありますが、その原因は何かと言うと、2型糖尿病はまだ良く解明されていません。 ひとつの解釈として先祖からの糖尿病にかかり易い遺伝因子を受け継いでおり、種々のストレスが引きがねとなって糖尿病になるのではと言われ ております。そのストレスは個人によって様々であり、或る人は年をとることであり、また或る人は食べ過ぎや運動不足による肥満であり、また或る人は他の重 い病気などであります。従って一度、発病すると遺伝がからんでいる為、以後一生糖尿病がつきまとうことになります。

2型糖尿病は良く見ると肥ったタイプの人とそうでないタイプの人に分けることができます。それによって治療法も基本的に異なるように思われます。つまり肥っ たタイプの人では体重減少をめざして食事療法を徹底的に行えばかなり艮くなる可能性があり、血糖降下剤(内服薬)やインスリン(注射)を使う必要 はないようです。これに対して痩せたタイプの人は適切な食事療法の上に血糖降下剤やインスリンを使わないと十分血糖を下げる事が難しい様です。 これらの治療法の判断は専門的知識を持った医師が行いますので必ずしもこれらの意見にこだわる必要はありません。

ブリットル型糖尿病という名前がありますが・・・・これはホル モン的、精神的など様々な因子があって高血糖を繰り返すもので、コントロール不良になりますが、血糖を下げるよりも原因除去の方が大切なのでこのレク チャーでは省きます。

再掲:糖尿病診断基準

平成11年6月の日本糖尿病学会で新しい診断基準が発表されまし た。

1)今後IDDMとかNIDDMという表現は使わないで1型糖尿 病、2型糖尿病と表現する。

2)空腹時血糖126mg/dl以上か食後(随時)血糖が 200mg/dl以上を糖尿病と診断する。

3)HbA1cが初めて診断に用いられ6.5%以上を糖尿病と診 断する。

4)正常血糖とは空腹時110mg/dl以下で食後血糖が 140mg/dl以下である。


糖尿病のコントロール(2010.7よりHbA1cが国際基準になり 0.4%高くなりました)


糖尿病の治療は医学の進歩した現代においても、昔と変わりなくまず第1に食事療法であります。食事がうまくできると次に運動療法があります。このふたつの 治療をおこなってもなお血糖が下がらなければ初めて血糖降下剤かインスリン療法をおこないます。食事療法が十分出来てないために高血糖が統いているときに 血糖降下剤(内服薬)やインスリン(注射)を使うと先でいろいろ困った事が起きてきます。また逆に初めからインスリンを使う必要があるのに食事療法ぱかり に固執してさらに糖尿病を悪化させたり、単に注射するのが嫌いだからと言って治療をおくらせることは賢いやり方ではありません。

基本的に以下の表は正常値ではなくて、糖尿病の内服薬やインスリンを使う場合の目標です。


HbA1c

空腹時血糖

食後2時間血糖

5.9%未満

105mg/dl未満

140mg/dl未満

5.9〜6.5%

105〜129mg/dl

140〜179mg/dl

6.6〜7.5%

130〜159mg/dl

180〜219mg/dl

不可

7.5%〜

160mg/dl以上

220mg/dl以上

1992笠岡市民病院 糖尿病内科
上記の表は、私が勤務医時代に作成したコントロール基準です(FPG=空腹時血糖)


HbA1c 空 腹時血糖 食 後2時間血糖

5.8% 未満

80〜109mg/dl

80〜139mg/dl

5.8〜 6.4%

110〜129mg/dl

140〜179mg/dl

可(不十分)
6.5〜 6.9%

130〜159mg/dl

180〜219mg/dl

可(不良)
7.0〜7.9%

130〜159mg/dl

180〜219mg/dl

不可
8.0%〜

160mg/dl以上

220mg/dl以上

2005糖尿病研究会
下記の表は糖尿病学会で認知されている最新のコントロール基準です
可が細分されていますが、血糖値などは1992の私のものにすこぶる近い


食事療法


糖尿病の食事療法は病気が一生続くだけに一生続ける必要があります。その為には基礎知識をしっかりと身につけて毎日実行しなければいけません。基本となる 食品の知識は「糖尿病治療のための食品交換表」にすベて収められています。糖 尿病に限らず今や健康の為には毎日食べる食品、いわゆる健康食(みのもんた症候群とは別物ですに 関心を持ち、また栄養士の食事指導を常に受けながら正しい知識を積み重ね理想的な食事を作り食べて欲しいものです。

今まで多くの患者さんを診ていて気付くことに、糖尿病が良くならない最大の理由が食事療法の不完全にあるようです。昔と違って食品の豊富な 現代においては少なめに食べたつもりでも、調理法によっては、かなりカロリーオーバーになっているかもしれません。近年食後の過高血糖を抑える内服剤が開 発され、投薬されているようですが長い目でみると効果が一時的と思える症例も多く、やはり適切な食事療法に勝るものはなさそうです。

食物の素材カロリー + 調味料 + 調理法 == 調理済み食 品

私は以前より、動的カロリーと静的カロリーは違うんだと主張してきました。この調理法にこそ問題があるのです。

糖尿病では食事療法を第一に考え、薬剤治療だけに頼りすぎないことも大切で、かといって血糖降下剤を医師の許可なく自分勝手にやめることな どしてはいけません。新聞のチラシにある「糖尿病が治る」ようなお薬や食品は無いわけで、糖尿病の治療には近道はないということです。

体型、体表面積、体重、内臓脂肪量、皮下脂肪量、合併症の有無によって、カロリー制限の程度が異なりますので、具体的には専門医に聞いてく ださい。


運動療法


療法と名前が付くからには、健康な人がするスポーツとは明らかに異なります。スポーツインストラクターと称する人にはここがわかっていない ので、病状をいっそう悪くしている事例を多く見ます。運動療法は健康を維持するだけではなく血糖をも直接下げる効果があることが治療に用いられる理由で す。血糖降下作用はかなり激しい運動をかなりの時間行ったときに初めて強く現れてくるものであって、だらだらとした運動では効果は不十分です。従って食事 療法をいいかげんにしておいて運勤療法で補うことはもってのほかであり、これらのことを十分理解したうえで行うことを勧めます。

多くの患者さん曰く、「激しく汗をかいたのだから、血糖値が下がっているのでジュースを飲んでいい」こんな間違いが当たり前のように行われ ているのです。よくポカリなどのスポーツドリンクが飲まれていますが、ブドウ糖含有していることから、糖尿病を悪化させていることに他ならない。

但し糖尿病が悪い状態にあるとき、運動が出来ない状態、運動によって他の病気が悪くな る時は当然運動療法はしてはいけません。運動は心臓、血管、脚力をきたえ、体重、血中脂肪、血糖を低下させる効果があり、息をはず ませながら毎日規則正しく行うことが大切です。運動をするには、しやすい靴と服装がまた大切です。実際にどれくらいの運動をすれぱ良いのかについては個人 差もあり一定していませんが、一回に20〜30分くらい一日2〜3回することが勧められています。患者さんにとって運動療法は病状によって許可される範囲 が異なります。専門医に十分相談することが大切です。

消費カロリー1単位(80Kcal)に相当す る運動の量と質
(成人男性 体重60Kg)


運動時間・ゲーム 消費カロリーKcal

散歩(60m/分) 30分 80

速歩(80m/分) 20分 80

ジョギング(100m/分) 15分 80

マラソン(120m/分以上) 10分 80

ラジオ体操 15分 80

卓球 15分 80

キャッチボール 15分 80

階段の昇降 15分 80

なわとび 10分 80

テニス 10分 80

ボーリング 3ゲーム 80

野球 1試合(野手)/4 320

ゴルフ 1ラウンド/4 320

サイクリング 3時間/7 560

ハイキング 3時間/7 560

バドミントン 15分 80

平泳ぎ 30分 80

スキー 30分 80

スケート 30分 80

かけ足 15分 80


薬物療法(下記の赤 文字は当院で使用中のもの)

当院のポリシー:HbA1c7.5%以下は食後高血糖を下げる。HbA1c8.0%以上は食前・食後の血糖値を共に下げる。

A)血糖を下げる飲み薬

1)経口血糖降下薬

第一世代SU剤-----ラスチノン、ジメリン、デアメリンS------現在の 経口剤では殆ど使われない
第二世代SU剤-----グリミクロンダオニール、オイグルコン など---(体重増加に注意)---食前・食後血糖の両方低下
第三世代SU剤-------アマリールなど
速効性インスリン分泌亢進------インスリン調節剤、ファスティック、 スターシス----食後過血糖の予防、二 次無効が起こりにくい

2)経口インスリン抵抗性改善剤

ビグアナイド剤-------肥満の糖尿病に有効?腎機能に注意、メルビン、メデット、ネルビス、グリコシン
インスリンの骨格筋組織感受性を改善する-----アクトス--(脂肪細胞を小さくし肥満に効くが効果発現に3ヶ月かか る)--食後過血糖の予防

3)経口血糖上昇遅延剤(α-GI)

小腸でのブドウ糖吸収を遅らせる------ベイスン、グルコバイ----食後過血糖の予防
4)DPP-4
最近になって糖尿病の診断がついた場合最も使われているお薬です。1日1〜2 回のお薬の服用でHbA1cを約1%下げると言われています。当院でもSU剤に変わって使用することが多くなりました。グラクティブ(ジャヌビア)、エクア、トラゼンタ、オングリザ、スイニー、ネシーナなどを使っ ています。 
5)SGLT-2
スミマセン。使用経験ゼロです。使う気持ちもありません。高齢者では脱水の危 険、若年者では高濃度尿糖による膀胱症状あり。
6)DPP-4の長期薬や注射剤がありますが、まだ使用する気持ちになりません。

B)糖尿病の症状を改善する飲み薬

4)経口糖尿病性神経障害治療薬

神経障害を改善させる------キネダック(血糖降下作用なし)

C)インスリン注射剤・製剤

5)注射薬

a)速効型イ ンスリン-----生理的なインスリンの出方とは違うが1日3回以上注射
b)中間型イ ンスリン-----SU剤でコントロールしでいる際の夜間高血糖を防ぐ目的で眠前注 射ノボリンフレックスペンなど)
c)中間型/速効型の合剤インスリン-----1日2回打ちでコントロールしやすいノボラピッド30mix フレックスペンなど)
d)超速効型インスリン-----理論的には一日三回食事の時に打てばいいはずですが。

6)インスリンポンプ

持続的皮下注入(CSII)----速効型インスリンを携帯型ポンプに接続して皮下に留 置した注射針から持続的に注入する。食事の前に患者さんがインスリン注入量を調節できる。いくら食べていくら増やすといったことに関して

450ルール*、1500ルール*など理解も大切。詳細は専門医に。

7)その他

開発中のものとしては、点鼻インスリン、点眼インスリン
     ----理論的には可能ですが・・・まあ実現性は大いに疑問。


糖尿病の合併症について

お断り;食後高血糖 という概念があり、これが心筋梗塞などの致命的疾患を引き起こすと言われ始めました。

合併症とは異なり、 早期の糖尿病でも余病を起こすことから「新殺し屋」と称するのが妥当と思います。

血糖が境界型と言われているか身内に糖尿病がおられる場合は、専門医で食後高血糖の検査をして貰いましょう


先に述べたように、大血管症である心筋梗塞、狭心症、脳梗塞などは、糖尿病の診断のかなり早期(前糖尿病といいます)より進行しているの で、過食とか過飲される方、遺伝性をもたれている方は今からでも専門医にかかられた方がよろしい。

糖尿病の診断を受けた方は早期ではほとんどの人ては大した症状がありません。それ故病気として一番問題になることは、その静かに確実に進行 する慢性の糖尿病性合併症であります。困ったことにこの合併症は自分ではほと んど気がつかない為、非常に悪くなって初めてあわてる有り様です。はっきり言って、とことん悪くなってからでは十分な治療法はありません。遅すぎるので す。

昔から糖尿病になると眼、腎臓、神経が悪くなると言われており ますが、これを3大合併症といいます。同時期に全箇所が悪くなる訳ではありませんが糖尿病を10年間も放置するとほとんどの人に眼または腎臓が悪くなるこ とは確かなようです。このことが必ずしも自覚症状の発現につながる訳ではありません。

糖尿病の合併症は多くありますが、それらに共通する原因は血管障害で あります。つまり体中に広がっている血管に糖尿病独特の変化が起こり、とくに血管に富んでいる臓器(腎臓、眼、心臓、神経、脳、足先など)が本来の能力を 発揮出来ず、様々の障害となるのです。これらの障害の内、健康で快適な生活を営めなくするものに眼の網膜症、腎臓の機能不全があります。


HbA1c 6.5%未満、空腹時血糖値130mg/dl未満 随時血糖値 180mg/dl未満であれば合併症の進行が少ないとの報告がありますので、とりあえずこのあたりを目標にされることを勧めます。


網膜症

眼が悪くなったものを糖尿病性眼障害と称しております。正確には眼のレンズ部分が白く濁って眼がかすむのを白内障と呼び、また眼の中にある網膜と呼ばれる映画のスクリーンの働きをする部分の血管が破れ て画面の邪魔をするものを糖尿病性網膜症といいます。現代の医字では白内障は レンズを取り換えることにより多くは完全に治すことが出来ますが、網膜症はスクリーンを取り代えることもできず進行を止める(レーザー凝固)以外に良い治 療法ほありません。

しかもやっかいな事に両眼にも同様の変化が起こる為、どんどん悪くなると両眼共失明す ることもあります。アメリカの失明原因の第2位は糖尿病です。従って努力して糖尿病を常に良い状態にしておくしか根本的な予防や治療方法はありません。そ れ故に糖尿病の症状が無い時(糖尿病初期)こそがもっとも治療に大切な時期なのです。


腎症

血管が糸巻のようになって塊(腎糸球体)を作っているのが腎臓であります。ここでは血管の中を流れる血液から不純物や水分を引っ張り出して 尿をつくっています。

尿の中には体の老廃物が含まれ尿と一緒に体の外に捨てているのです。ところが糖尿病牲 腎症が起こると体に必要な蛋白質が尿に漏れ出てきます。更には血液も漏れ出し、このような状態が続くと尿量も減り、老廃物が体に貯 まってしまい尿毒症と呼ぱれる状態になり透析治療が必要になります。眼と同じ く尿毒症になってはじめて体調の悪さを自分で感じることも多いのです。

初期の段階で尿蛋白(微量アルブミン)の出現を検査をしなければわかりません。従って糖尿病を発見されたら眼の検査と同様に腎臓も詳しい検 査を受けることが非常に大切です。多くの患者さんを診ておりますと、長い間糖尿病を知りながち放置していた人は勿論、また初めて糖尿病に気付かれた人のな かにも既に腎障害を起こしておられる人が多いのに驚かされます。腎臓の場合も眼と同じく悪くなってしまってからでは治療方法が無く、日頃から糖尿病を良く コントロールしておくしかありません。現在の究極の治療は腎臓移植しか無く現 代の日本では糖尿病の場合かなり不可能な治療であります。


神経症

糖尿病による神経の障害は末梢神経に見られることが多いのですが、実に様々であり従来言われている手、足のしびれ、いたみ、冷たさ、熱さ、 だるさのみならす頭痛、中風(脳卒中)と粉らわしい顔、眼の麻痺、手や足の脱力、片麻痺、たちくらみ、鳥肌、汗かき、食事性下痢、夜間の下痢、また頑固な 便秘などありとあらゆるタイプの神経症状がみられます。

勿論これらの症状が全部出る訳ではありませんが、糖尿病を放置すればその複数の症状の出現の可能性があるということです。現在でもこれらの 不愉快な神経障害に対する良い治療法はありません。それだけにこれらの症状が出ない段階の早期糖尿病治療が大切だと言うことです。


皮膚疾患

多くの糖尿病患者さんを診ていますといがいに目立つのが皮膚の病気です。健康な人にも診られる皮膚病と同じものですが、頻度が大変多く、頑 固な様てす。足、爪、手のみずむしは勿論、湿疹、おでき、カビの皮膚炎、口内炎など急に出来るもの、いつも出来たり治ったりを繰り返して いるものなど、いずれにしてもこれまた放置されていることが非常に多いのが現実のようです。糖尿病が悪いと治り難いし、また逆に皮膚の病気の為に更に糖尿 病が悪くなることがあります。これらの原因はまだ良く解っていませんが、糖尿病では体の抵抗力(白血球の力)が低下するため細菌、カビ、ウィルスが とっつき易くなると言われています

これらに対しては、日頃から自分の皮膚を清潔に保つ様心掛けることが大切であり早めに徹底的に治療をしておく事が必要です。特に手足は不潔 になり易くまた怪我をし易い場所で発見が遅れて足趾が腐ってきた人もあり馬鹿に出来ない糖尿病性合併症のひとつてす。


成人病(生活習慣病)

つぎに糖尿病独特の合併症ではありませんが、糖尿病がある人に多く見られる病気です。これらの病気は一般に成人病と呼ばれるものでいくつも 重ねて病気になる人があります。これらの病気は糖尿病が有る為に一段と重症化し易く、糖尿病が良くならなければ改善しないという困った病気です。最も多い のが高血圧でありますが、そのほか高脂血症(高中性脂肪血症)、肥満症高尿酸血症虚血性心臓病(狭 心症、心筋梗塞)、脳梗塞悪性腫瘍(癌)、老人痴呆な どです。これらと糖尿病の共通点はつまるところ血管障害であり、かつ栄養障害であります。一般に糖尿病に高血圧が合併すると腎臓障害は一段と加速され、腎 不全が早くやってきます。また脳梗塞も多発します。心筋梗塞も多発しますが糖尿病の無い人に比べてその症状も典型的でなく発見が遅れがちになる欠点があり ます。いずれにしてもこれらの病気の問題は治すことが難しく、健康な人と同用の社会生活を続けることが困難となることです。だれも病気になりたい人はあり ません。日頃の自己健康管理は大切であり、無用な苦痛、悲劇を回避する唯一の方法であります。

これまで述べてきた様々の合併症など糖尿病に伴う悲劇は長い糖尿病医学の進歩によりまた多くの患者さんの苦痛の蓄積の上に明らかにされてきたものでありま す。この上に立って患者さん自身の自覚を促す糖尿病教育が行われた結果、糖尿病合併症の新たな顔として悪性新生物(癌) が加わってきました。以前は糖尿病患者さんの死亡原因は脳卒中、心臓病、腎臓不全、糖尿病性昏唾などでありました。糖尿病があるとすぐに癌になる訳ではあ りませんが見落としてならない病気のひとつです。胃癌、大腸癌、肺癌、肝臓癌、膵臓癌などがあります。おかしいと思ったら早めに医師に相談することか大切 です。


まとめ

これまで述べたように、糖尿病はまさに万病の元であります。糖尿病と診断されたら定期的に専門医(もしくは糖尿病に詳しい医師)の管理指導 の下に正しい自己管理をすることが最も好ましいと言えます。また糖尿病の遺伝をもつ方、肥満など生活習慣病の方も一度精密検査をお勧めします。

この文を読まれて得るところがあれば、今日からでも遅くありませんので、 それを生かす様に心がけ、健康的な毎日を過ごすことをお勧めします。


おことわり
上文中の挿絵の一部には鈴木吉彦著パンフレット『糖尿病ってどんな病気!?』から抜粋させていただきました


追記)

糖尿病専門医*について:

2003.4より糖尿病学会も専門医制度となり専門医は広告公示ができるようになりました。

Webmasterもつい最近まで「糖尿病学会認定医」でしたが、開業医にとって平日に単位を取るための学会出張なんてできません。このた め更新できず失効したため現在専門医を名乗れません。でも糖尿病学会員ではありますし、常に新しい知識は吸収しているつもりです。

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知人の糖尿病専門医の中には素人さん以下の知識しかお持ちでないドクターもおられます。なぜなら、ネズミの実験で専門医になれたのですが、 実は人間は診たことがありません。医学教育の変革で、専門医の属する病院が研修医の教育病院になって、この臨床経験のない糖尿病専門医がレジデントの教育 をしているところもあると伺っています。あな、おそろしや!!!!

患者の皆様はご自分の主治医が常に新しい専門知識を維持し続けているか絶えずチェックする必要がありますヨ。

資格の専門医より、内容のある専門医ですよね。

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糖尿病学会員

14963人


糖尿病専門医

3113人





2005.3現在


糖尿病教室と糖尿病療法指導士:

近年、糖尿病教室が一般化され、ニセ糖尿病医や無知専門医の中には、患者さんを講堂に集めて十把一絡げに、講義形式による糖尿病教室をされ ているところがあります。

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私は25年前から糖尿病教室の創世記に携わってきました。今ハッキリ言えることは糖尿病の指導管理は患者対医師の「マンツーマン」が基本で あるということ。

現在の文部教育制度と同じような、偉い先生様の上下関係による「上意下達」方式は間違っているのです。

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糖尿病指導士なる資格があります。

看護師、栄養士、薬剤師、検査技師が受験できます。元々は糖尿病患者の個別指導を医師の代わりに指導する目的でできた資格ですが・・・・患 者さんに対して「糖尿病療法とは患者さん自身の自己管理であることを知らしめる」ということができない指導士が多い。

挙げ句はコントロールの悪いのは治療が悪いと患者さんを扇動する。もちろん、資格はないよりもあった方がいいに決まってますが、

コメントは控えますが

ご自分の命をあずけるに値するか否か・・・病院を選ぶ。もう一度よく考えてみましょう。


マスコミ・マスメディアに注意!

バカなマスコミのお話ですが先日も、とある後進国の食文化をテ レビで紹介していました。健康だ!健康だ!を連発するわりには、その国のお年寄りが少ない。長老格の人が出てくるが年齢は如何ほどか、外観からは分かりま せん。みなさんは少し変だと思われませんでしたか?

そうです。100%ヤラセです。日本よりも平均余命が10年も20年も低い国の食生活をホレ「健康的だ」ホレ「理想的だ」と宣伝してどうす る?

{孫のいるお年寄りが元気だ}というけど、早婚の民族ゆえたぶん、お年寄りとはいっても45歳くらいだと思われる。

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みのもんた症候群」ってご存じですか?根拠の乏しいこと (EBMに基づかない医学理論)をニセ専門医(医学部は出ているかもしれないが医者かどうか疑わしい)が出てきて、ムチャクチャな理論でこれみよがしに解 説するアレです。私の周辺の患者さんでさえ盲信してしまって糖尿病が悪化し眼底出血、下肢壊疽、透析になったケースのいかに多いことか。全国民に換算する と如何ほどに多くの命を奪っているんでしょうね。


糖尿病における医師と患者さんの関係:

糖尿病は、他の病気と異なりインフォームドコンセントにプラスして、ホントに大切な信頼関係を基礎にした新しい関係が必要です。「指導管 理」というと一見、上下関係にも見えるのですが

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実際、医師と患者さんの関係は上下関係ではありません。医師は契約によって患者さんの治療内容に責任を持つ。患者さんは医師の指導を守るこ とで契約を履行する。ですから糖尿病医はあくまで患者さんに対して厳しくあるべきです。患者さんの言うとおりのお薬しか出せないような専門家はおかしい。 ここが他の内科疾患の管理とも異なるところです。

患者さんも変な指導に対して文句の一つも言うべきなのです。

あっ・・・大いに脱線してしまいました(反省)

では。この辺で。 


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